保険料と標準報酬月額
保険料のしくみ
事業主と被保険者とで負担
国の歳費をまかなうためにいろいろな税金があるように、健康保険という事業も一定の財源がなければ、これを運営することはできません。若干の国庫負担金や預金の利子収入などはありますが、その財源の大部分は事業主と被保険者であるみなさんから納められる「健康保険料」でまかなわれています。
健康保険料は健康保険組合のいろいろな事業の費用だけではなく、後期高齢者医療制度への支援金や前期高齢者医療制度への納付金としても拠出され、健康保険組合相互の助け合いにも使われています。
保険料の計算方法
保険料は、「標準報酬月額」に「保険料率」を掛けて計算され、毎月徴収されます。
賞与についても年度の累計額573万円(千円未満を切り捨てた額)を上限とする「標準賞与額」に同じ保険料率を掛けた保険料が徴収されます。
当組合の健康保険料負担割合
計 | 9.30% |
被保険者負担率 | 3.94% |
事業主負担率 | 5.36% |
健康保険料の内訳
皆さんが納める健康保険料は、使途によって「一般保険料(基本保険料+特定保険料)」と「調整保険料」に区分されています。
健康保険料 (9.30%) |
一般保険料 (9.17%) |
基本保険料 (5.2810%) |
健保組合加入者の医療費や各種給付金の支給、健診等の保健事業や健保組合の運営費に充てられます |
特定保険料 (3.8890%) |
後期高齢者医療制度支援金・前期高齢者納付金など、高齢者等の医療を支える費用に充てられます | ||
調整保険料 (0.13%) |
高額医療費の共同負担事業と財政窮迫組合への助成事業の財源に充てられます |
標準報酬月額
50等級に分けて報酬に応じて決定
保険料は、みなさんの給料などの報酬に応じて決められます。しかし、一人ひとりの報酬は一律ではありませんし、月によっても変動しますから、各人の報酬額そのものを計算の基礎にすると事務処理が非常に複雑になります。そこで、一定の幅の報酬に応じた標準額を決めて保険料の計算をするのです。この標準額を「標準報酬月額」といい、現在、月額は最低58,000円から最高1,390,000円の50等級に分けられています。
標準報酬月額は、保険料ばかりではなく、たとえば出産手当金や傷病手当金などの保険給付金を算定する際の基礎にもなります。
税込み給与・通勤交通費も合算して計算
標準報酬月額を決めるもとになる報酬の範囲としては、労務の対象として支払われるものはすべて含まれます。給料などは税込の額で、定期券代なども合算して計算されます。
まず、会社に入社したときなど、健康保険組合への加入手続きをするとともに、資格取得時の決定を行います。その後は毎年1回、7月1日にその年の4、5、6月の3ヵ月間の報酬を平均して決め、これがその年の9月から翌年の8月までの標準報酬月額となります。これを定時決定といいます。
なお、定時決定時期に繁忙期などの理由により、4~6月の報酬月額の平均が前年(7~6月)の平均額より2等級以上の差がある場合、別途保険者算定されます。
また、昇給などによって3ヵ月分の報酬を平均した額が、すでに決定されている標準報酬月額と2等級以上の差を生じたときに、翌月から改定する場合があり、これを随時改定といいます。
平成30年10月改定分(平成30年7月以降に固定的賃金に変動があったもの)から、1年間で平均した報酬額を用いた随時改定を行うことが可能となりました。要件を満たした場合に対象となります。
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