富士フイルム健康管理センター 海老名健康管理室 保健師 布川妙子
運動するタイミングについて効果的な方法をご案内します。10分多く身体を動かそうという+10(プラステン)運動が厚生労働省からも示されており、少しずつ耳にされる機会も多いことかと思います。
せっかく運動するのであれば、ぜひ効果の高い時間に実施することをお勧めします。また、運動の中でもウォーキングは、年齢を問わずいつでも簡単にできる継続可能な運動です。
そこで今回お勧めするのは、食事の前後で10分間のウォーキングです。
食前のウォーキングは、脂肪を燃やす効果があります。脂肪から直接エネルギーを作り出すため、脂肪燃焼効果が上がりダイエットになるのです。また食前のウォーキングは、交感神経を優位にすることから食欲増進を抑えられるとされており、食べすぎも防ぐことができるようです。体重を落としたい人には、食前のウォーキングがオススメです。
食後のウォーキングは、食べたばかりの食事のカロリーを直接消費する効果があります。血液中の糖質を脂肪として蓄える前に、筋肉で消費しようというのが食後のウォーキングの効果です。体重維持したいという人には、食後のウォーキングが効果的です。
食前・食後のウォーキングには、それぞれのメリットがあるので自分の目的に合わせ実践するとよいでしょう。
特に2型糖尿病や糖尿病予備軍の人は、食後の運動で血糖値の上昇を抑えられるという研究発表がされています。食事に炭水化物が多く含まれるとき、食後のウォーキングは効果的に血糖値の上昇を抑えるとされています。食後の運動にはダイエット効果だけでなく、病気の予防や改善にも効果があるようです。
食前でも食後でも、3食のうちのどこか一つからでも、自分の生活に合った方法で行ってみてください。とにかく継続が一番大事となります。一人では難しい場合は、ご家族や友人を巻き込んで楽しく運動する習慣を見つけてみるのはいかがでしょうか。
ただし、現在生活習慣病等で治療中の方、胸痛やご病気がある方は必ず主治医に確認してから行うようにしてください。また、運動中に胸の痛みなどの症状が現れたら、助けを呼んですぐに受診するようにしましょう。