けんぽの部屋
2026年4月17日
「お口の中から健康に」 横浜みなとみらい健康管理室 保健師 渡邊茉由 

はじめに

最近「歯の不調を感じる」「噛みにくい」などの不調を感じることはありませんか?
季節の変わり目は体調を崩しやすいと聞きますが、それはお口の中も同様で、むし歯や歯周病が悪化しやすい時期でもあります。
近年、「オーラルフレイル」や「口腔機能低下症」が広く知られるようになり、お口の中の機能低下が体の健康に及ぼす影響が注目されています。
歯を失うことで栄養状態が偏り健康状態が悪くなることや、むし歯(う歯)や歯周病が糖尿病や心疾患などの全身疾患と関連していることも知られています。
健康な体を維持するためには、健康な歯を保つことは重要なのです。

オーラルフレイルと口腔機能低下症

【オーラルフレイル】とは、「口の機能の健常な状態」と「口の機能低下」との間にある状態のことを示します。
噛みにくさ、食べこぼし、むせ、滑舌の低下などの症状が現れます。
オーラルフレイルであると、将来的に要介護認定や死亡のリスクが高いことがわかっています。
【口腔機能低下症】は、噛む・飲み込む・話すなどの機能が、加齢や生活習慣、口腔環境の変化によって低下した状態のことを示します。

オーラルフレイルは口腔機能低下症の前段階とされることがあり、どちらにも共通する部分があります。
ゆっくりと進行していくため、気づきにくく放置されやすいので日常生活でオーラルフレイルの状態に気付いたら、早めに歯科医院で口腔機能低下症の検査を受けることをおすすめします。

健康な歯を保つために必要なこと
~歯を失う二大原因は「むし歯(う歯)」「歯周病」 意識したい3つの習慣~

1定期的な歯科受診をする
歯磨きをきちんとしていると思っていても、歯の形や歯列の状況などから磨き残している場合も多いです。
歯の病気はある程度進行してから症状として現れることが多いため、定期的な歯科検診と早期治療をしましょう。

2正しい歯磨きとセルフケア
歯間や歯と歯ぐきの間の汚れを取り除くように磨きます。
フロスや歯間ブラシを使って歯ブラシだけでは取り切れない磨き残しを取り除きましょう。
虫歯予防にはフッ素入りの歯磨き剤が効果的です。
テレビを見ながらお菓子を食べるなど、「ながら食べ」をしないこと等も虫歯予防につながります。

3禁煙
喫煙者への歯周病の治療効果は低く、治療後の治りが悪くなります。
禁煙をすると歯を支える組織の状態が良くなるため、歯周病のリスクが下がり、治療効果が上がります。
禁煙は歯周病と生活習慣病の予防に有効です。

さいごに

日々の忙しさ等から後回しにしてしまいがちな分野ですが、お口の機能は食事だけでなく、人とのつながりや社会参加、生活の質を支える重要な役割を果たしています。
長く健康な身体を維持していくためにも、今日から「お口の健康」を意識してみませんか?